◇このサイトのバイノーラル録音について・・・◇ |
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■このサイトでは高音質で臨場感のある自然音の公開に努めています。
そのためにバイノーラル録音方式という録音の仕方をして収録したものを使っています。
これは、人間の耳のあたりに無指向性のマイクロフォンを取り付けて収録するやり方で、
ヘッドフォンやイヤホンを使った再生で、よりリアル(あたかもその場にいるような・・・)な音を体感できるものです。
ただし、このサイトではこの方式を完全な形ではお伝えしていません。
なぜなら、試聴するスタイルは様々なものであり、どれか一つに合わせてしまうと、他の試聴環境では
違和感が出てしまうおそれがあるからです。
具体的には、バイノーラル録音の場合、人間の耳の穴を通った音を収録する仕組みでよりリアルな音になりますが、そうした録音をしてしまうと、全く試聴環境が同じにならないと異質な感じが出てしまいます。
たとえば、インナイヤーイヤホンの様に耳の中に押し込んだスタイルと、ヘッドホンなどとは発音する部分の距離にだいぶ隔たりがあり、これらを同じにすることができません。 また、スピーカーでの再生では音場に広がりが出なくなってしまいます。
こうしたことから、このサイトではマイクロフォンを中耳に入れることはせず、外耳の近くにセットして録音するスタイルを取っています。
無指向性マイクロフォンを使った収録では、優れた音質と音場をとらえることができます。
ただし、良質な音場を築こうとする場合、マイクロフォンの位置に非常に気を遣う必要があります。
二本のマイクの距離がとても重要で、クロストークの大い環境では思ったように広がり感を出すことができません。
よってある程度マイクロフォン同士の距離を離すか、間に隔壁を設ける必要があり、実際の自然の中では非常に困難な取材となります。
そこで、うまいことにこの隔壁を人間の頭で行ってしまおうという事になってきます。
こうすることで、人間が両方の耳で拾っている音に近い状態でマイクロフォンに収録することができます。
左右のマイクロフォンには、人間の頭の分だけ時間差・位相差・音圧差が生じ、皮膚の質から周波数の変調をもらうことができます。 また、耳の形がこれらをより自然なものにしてくれます。
こうして収録したものは、実際の発音方向から聞こえて来るものにきわめて近づくため、
音が上から聞こえたり、下から聞こえたり、あるいは後ろから聞こえたりするような感じを得られます。
こうして録音をしたものは、実は今のPC環境に良くマッチングするようです。
なぜなら、PCの使い方(見方)は人間の顔に近く、スピーカーもPCの近くに置かれている事が多いので、
左右のスピーカーの距離が相対的に遠くなり、かなりこの録音の欠点を補っているようです。 |
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■使用機材について・・・ |
このサイトで公開している録音に使用している機材をご紹介しましょう。 |
●マイクロフォン |
カントリーマンのラベリア型マイクロフォン |

COUNTRYMAN / B3
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このマイクロフォンはきわめて小型で、ウィンドスクリーンを付けた状態でもすっぽりと外耳の中に収まります。
音質もかなり良質で、最近では野外オペラに使っているのを良くTV番組で見ることができます。
コンデンサー型マイクロフォンのため、外部電源(DC48V)を必要とします。 |
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●レコーダー |
エディロール R-4 |

EDIROL R-4 ポータブル・レコーダー |
40GBのハードディスクレコーダーです。
音が良く、使い勝手に優れていて、こうしたフィールドレコーディングにはちょうど良い録音機です。 重さや大きさも軽く、特筆すべきはここから音がほとんど出ません。
またDC48Vのファンタム電源を装備していて、外部電源を必要とするコンデンサーマイクをそのまま使うことができます。
録音できる時間は、充電式の電池利用でファンタムを利用しても、だいたい3時間程度と問題ないレベルです。 |

ZOOM-H4n |
ZOOM H4n |
SDメモリーを使ったレコーダーで、キャノンプラグが使えて、ファンタムも内蔵しているので、マイクロフォンのアナログ入力に関しては文句が無くフィールドレコーディングに使えます。 ポータブル性にもとみ、最近ではもっぱらこれで収録しています。 サンプリングは、24bit/96KHzが可能で音もまずまず。 |
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●モニター |
インナイヤー型(密閉式)イヤホン |
ETYMOTIC RESEARCH ER6i |
これは耳の中に押し込んで使うもので、きわめて遮音性が高いものです。
こうしないとすぐ近くにあるマイクロフォンとハウリングを起こしてしまいます。 |
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◇音を試聴する(MP3)◇ |
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