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INUBOSAKI BRUNTON ASSOCIATION

犬吠埼灯台140周年記念事業140th anniversary events

2014年、犬吠埼灯台は初点灯から140周年、旧犬吠埼霧信号所(霧笛)吹鳴104周年の年にあたります。

当犬吠埼ブラントン会は、歴史を振り返り、未来を展望し、犬吠埼ブラントン会設立時からの活動目標である@研究、A交流、B灯台設備の保存活用に沿った記念事業を計画し、銚子市をはじめ、各関連団体と連携をとりながら実施してまいりました。

「講座:犬吠埼灯台」の開講(文化庁助成事業) 全5回+1

いろいろな世代の参加者が犬吠埼灯台をはじめ周辺の自然や文化を丸ごと知って、もっと好きになり、さらに楽しめる連続講義を開講します。
5月17日 14:20〜15:50
犬吠埼灯台
「現地に見る犬吠埼灯台の140年」− 灯台は人間ドラマの生舞台
<東総歴史教育者協議会共催特別講座> - ご案内役:犬吠のひろし灯台構内にて、仲田代表幹事が説明、石上会員が写真パネルを提示するなどの補助をして実施。灯台と霧笛舎の歴史や仕組み、特にこれらが現在あるのは建設と保守に携わった多くの人々の努力の所産であることが強調された。
7月5日(土) 14:00〜
青少年文化会館中ホール
リレー講演「犬吠埼灯台140年の歩み、そしてこれから」3名の現職海上保安庁担当官がミニ講演のバトンをつないで灯台の過去・現在・未来をわかりやすく解説した。星野先生からは、犬吠埼灯台の構造的特徴や皇族が多く訪問された誉れ高い灯台であることについて。品野先生からは、明治期灯台保存のための大規模補強修理計画立案や実際の工事に携わったこと、「世界の歴史的灯台100選」の選出作業に参加したこと。田中先生からは、これからの灯台を含む航路標識がどのようになっていくか、文化的施設や観光資源としても地元と連携して活用していくことが重要であると講演を結んだ。 
パート1「犬吠埼灯台と明治期の灯台」星野宏和先生(下田海上保安部交通課長) 
パート2「明治期灯台の保全と犬吠埼灯台」品野馨先生(第三管区海上保安本部交通部計画運用課長) 
パート3「灯台等航路標識の現状と将来」 田中 忍先生(銚子海上保安部次長)
8月16日 (土)14:00〜
青少年文化会館実験室
「ボクも私も灯台技師」− ペーパークラフト工作教室
− 指導:南 秀美先生「日本の紙灯台の父」(海保OB) 「日本の紙灯台の父」と尊敬さる元海上保安庁灯台部職員の南秀実先生の講演の後、老若男女参加者が犬吠埼灯台のペーパークラフトの工作にタップリ2時間取り組んだ。後日南先生からブラントンが設計したといわれる約20の完成模型が届けられ、イオンや140周年記念式典で展示され好評だった。
9月20日(土)14:00〜
青少年文化会館中ホール
「灯台廻り・ペダルの旅」 − 犬吠から世界へ描きながらの一人旅
− 画家 武石 堯先生 元高校教師で画家の武石堯先生が、今年6月に訪れた英国マン島の灯台と自転車での灯台めぐりで出会った人々や体験について、自ら描いた水彩画を映しながら説明した。なお、犬吠埼から始まった武石先生の「灯台めぐりペダルの旅」の新聞連載が今年11月に300回に到達した。
10月11日(土)14:00〜
青少年文化会館中ホール
「犬吠埼の植物−その重要性と研究史」
− 千葉県立中央博物館 植物学研究 天野 誠先生 千葉中央博物館の天野誠先生が研究の歴史、特徴、現状について講演。銚子を基準産地とする6種類の植物や昭和10年5月に牧野富太郎先生が犬吠埼で標本採取していること、醤油工場の輸入大豆に混じって銚子に運ばれた外来種の標本を採取された研究者の話な興味深く語られた。また、2012年〜13年に市民参加で行った銚子市全域調査で標本数が今までの3倍になったことを報告された。
12月13日(土)14:00〜
青少年文化会館中ホール
「浮世絵から見た文明開化−江戸から明治へ」
− 千葉市美術館 学芸課長 田辺 昌子先生 千葉市美術館の田辺昌子先生が、「総州銚子港灯台略図」をはじめ銚子の風景を描いた浮世絵なども取り上げ、浮世絵を通して見た江戸から明治への時代や社会の変化を浮き彫りにされた。浮世絵1枚の価格がソバ1杯ほどであったこと、販売のタイミングを重視していたこと、絵師は必ずしも実地見聞していないこと、描かれ方や見方まで、浮世絵が一段と身近なものに感じられた講演となった。。

『犬吠埼灯台関係内外資料集成』の刊行 (文化庁助成事業)

 一般に「論文十年、資料百年」といわれていますが、本事業は、これまで10数年にわたって調査・収集してきた膨大な内外灯台資料の中から犬吠埼灯台関係(霧笛舎を含む)を精選し、年表・文献目録・索引を付けて資料集を刊行するものです。
 今回の資料集のように個別の灯台に焦点をあて、内・外、官・個人を網羅したものは前例がなく、今後わが国における文化財としての灯台保存及び活用の基礎調査に資するレファレンス機能の点で貢献できるものと思われます。